『舞桜』



「志賀くんをからかってる男の子が椚 芙弓(クヌギ フユミ)くん。

あちらの笑みを浮かべている方が千茶先輩の双子のお兄様で、空牙 楼(クウガ ロウ)先輩だよ。」


香が微笑ましそうにじゃれている男三人を見ている千茶先輩に代わって教えてくれた。




それに気付いた雫が桜花を振り返った。



「おまえ、何でここに居た。」



「食事に来るのはいけないことなのですか?」



「ここは生徒会専用席だ。

生徒会でもないお前が来る場所ではない。」



「志賀くん、それは私たちがここに連れてきてしまったからで…」



「一般人はでてけ。汚いんだよ。」



香の言葉にも耳を貸さずに冷たく言い放たれた雫の言葉。













『いっぱんじんとか、おかねもちとか関係ないの。

みんな、いいひとだよ。』









思い出された過去の言葉。






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