『舞桜』
「なっ何で、_____」
あえて言わなかったことだと分かっていたが、だからこそ言ってみる。
だって、本当に聞きたかった事は、これでしょう?
無言の香。
「_____いいよ。」
しかたないので許可の言葉を言う。
「え?」
「朝食、一緒に食べてもいいよ。」
「ホントに?」
「うん。」
フワリと笑った彼女の綺麗さに、胸が引きちぎられるような気がした。
私は、穢れてしまっているから。
でもそれを押し込めて、無理やり作り物の笑顔を浮かべた。