Je t'aime?
☆
「おーい、怜奈!」
呼ばれて振り返ると、ガミくんが小走りで追いかけて来るところだった。
「なぁに?」
火曜日の昼休み、祐太に電話しようと思って教室を出た直後だった。
「あれ、紗江子は?」
私と並んで歩きながら、辺りを見回している。
「紗江子なら、売店に行ったよ」
正しく言えば、売店横の自販機に行ったのだけど。
「あ、そう」
ガミくんは、残念そうだった。
…まったく、いつまで中途半端な関係でいるつもりなのか。
ふたりともなにも言わないけど、私はちゃんと気づいていた。
「あ、そう」なんてさりげなく言ったつもりでも、その表情には「なぁんだ」って書いてある。
ウジェーヌが倒れた日だって、そう。
ガミくんは、家に電話すると言ってカフェを出た。
でもそれを口実にして、紗江子を追いかけて薬局に一緒に行ったこと。
私は、ちゃんと気づいてるんだから。
「おーい、怜奈!」
呼ばれて振り返ると、ガミくんが小走りで追いかけて来るところだった。
「なぁに?」
火曜日の昼休み、祐太に電話しようと思って教室を出た直後だった。
「あれ、紗江子は?」
私と並んで歩きながら、辺りを見回している。
「紗江子なら、売店に行ったよ」
正しく言えば、売店横の自販機に行ったのだけど。
「あ、そう」
ガミくんは、残念そうだった。
…まったく、いつまで中途半端な関係でいるつもりなのか。
ふたりともなにも言わないけど、私はちゃんと気づいていた。
「あ、そう」なんてさりげなく言ったつもりでも、その表情には「なぁんだ」って書いてある。
ウジェーヌが倒れた日だって、そう。
ガミくんは、家に電話すると言ってカフェを出た。
でもそれを口実にして、紗江子を追いかけて薬局に一緒に行ったこと。
私は、ちゃんと気づいてるんだから。