Je t'aime?
☆
金曜日。
その後は何事もなく、あっという間に、その日はやってきた。
明日からは、長い長い夏休み。
体育館に集まった生徒たちの表情は、始業式のときとはまた違う期待に満ちていた。
終業式が始まってしばらくすると、壇上にウジェーヌが現れた。
『えー、彼のことは知っている人も多いと思います。この三週間、いろんなクラスをまわってフランスについて教えてくれましたね』
舞台の中央で、校長先生がウジェーヌを紹介している。
その隣に立つウジェーヌは、なんだか恥ずかしそうだ。
『そのウジェーヌ・ヴィカーくんの我が校での生活も、今日で終わりということで、挨拶をしてもらいたいと思います』
笑顔で場を譲る校長先生に軽く会釈をして、ウジェーヌがマイクの前に立った。
『…みなさん、こんにちは。ウジェーヌ・ヴィカーです。ぼくは今日、この高校での勉強を終えることになりました―…』
ウジェーヌは、全校生徒を前にして、感謝の気持ちを堂々と述べた。
『すばらしい仲間に出会えたことが、いちばんの思い出です』
と言ったとき、私は目頭が熱くなった。
金曜日。
その後は何事もなく、あっという間に、その日はやってきた。
明日からは、長い長い夏休み。
体育館に集まった生徒たちの表情は、始業式のときとはまた違う期待に満ちていた。
終業式が始まってしばらくすると、壇上にウジェーヌが現れた。
『えー、彼のことは知っている人も多いと思います。この三週間、いろんなクラスをまわってフランスについて教えてくれましたね』
舞台の中央で、校長先生がウジェーヌを紹介している。
その隣に立つウジェーヌは、なんだか恥ずかしそうだ。
『そのウジェーヌ・ヴィカーくんの我が校での生活も、今日で終わりということで、挨拶をしてもらいたいと思います』
笑顔で場を譲る校長先生に軽く会釈をして、ウジェーヌがマイクの前に立った。
『…みなさん、こんにちは。ウジェーヌ・ヴィカーです。ぼくは今日、この高校での勉強を終えることになりました―…』
ウジェーヌは、全校生徒を前にして、感謝の気持ちを堂々と述べた。
『すばらしい仲間に出会えたことが、いちばんの思い出です』
と言ったとき、私は目頭が熱くなった。