Je t'aime?



終業式が終わり教室に戻ると、またウジェーヌの挨拶があった。



今度はクラスのみんなに向けてのメッセージだったので、さっきよりフランクな話し方をしていた。



それがますます、ウジェーヌの王子度を上げていた。



挨拶が終わると、クラスのみんなで書いた寄せ書きと花束を、クラス委員がウジェーヌに手渡した。



ウジェーヌは頬を紅潮させてお礼を言って、とてもうれしそうだった。



「ありがとうございます。ぼくは、必ずまたみなさんに会いに来ます」



ウジェーヌの目に涙がたまっていて、私はそれを見て、また泣きそうになった。



それから、成績表を受け取った。



私は、成績表をチラッと開いてみたものの、その存在を忘れることに決めた。



「では、明日から夏休みだけど、事故のないように過ごしてね」



ありきたりな先生の締めの言葉を聞く。







こうして、私たちの一学期が終わった。




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