Je t'aime?



そうなのかな…。



昔の映画で見たことがある。



『特別な環境で恋に落ちても、それはほんの一時的なものよ』



っていうセリフ。



ウジェーヌは、私にとって特別だから。



知らない国から来た、お人形みたいにキレイな男の子。



初めての、外国人のお友達。



私は、知らないうちに彼に憧れて、それを「恋」だと勘違いしたのだろうか。



人生経験が私よりも豊富な祐太が言うんだし、もしかしたら、そうなのかもしれない。



…だけど、そう言い切れる自信はなかった。



「そうかもしれないけど、そうじゃないかもしれないよ」



少しずつ現実に引き戻される感覚に、涙も止まった。



祐太は、そんな私を見て、さっきと同じように微笑んでいた。



「いや、そうだと思う。俺は確信した」



「…なんでわかるの」




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