Je t'aime?
「ウジェーヌくん、ピアノ弾けるの?」
「少し、できます」
ややくじけそうになりながらも、その楽しげな輪に、私も入った。
「あの、私、レイナ。よろしくね」
ピアノの椅子に座っていたウジェーヌくんが、わざわざ立ち上がって握手してくれた。
「よろしく」
笑顔が、王子様みたい…。
…。
「ちょっと、怜奈」
「ん?」
「目がハート」
…ハッ!
「え、そんなことないよ」
動揺隠せず。
「彼氏が泣くよ」
「そんなんじゃないってば」
紗江子のキビシイ突込みにたじろいでいる私を、ガミくんとウジェーヌくんが、笑って見ていた。