Je t'aime?
私は、ただ照れくさかっただけで、怒ったつもりはなかったから、焦った。
「ごめん、まだ途中までしか見てないのに。ゆっくり見てきていいよ」
と言っても、ウジェーヌは心配そうに、
「レイナと一緒に行く」
と、ついて来る。
私は急に悪いことをした気分になって、
「私、やっぱり続き見ようかな。ね、戻ろ」
と言って引き返した。
せっかくの故郷の絵を、ウジェーヌにちゃんと見せてあげたいし、私も興味があったから。