Je t'aime?




その日の夜、私は彼氏の祐太に電話した。



「こないだ話した留学生、来たよ」



『へえ、どんな感じだった?』



「…白かった」



『はは、なんだよ、それ』



口が裂けても、王子様みたい、とは言えない!



まあ、祐太は7歳も年上だから、きっとそう言っても、笑って流してくれるとは思うけど。



『浮気するなよ』



だから突然そう言われて、ドキッとした。



「な、なに言ってんの?するわけないじゃん」



『冗談だよ。つーか、動揺しすぎ』



「してないし!だいたい、三週間しかいないんだから、向こうだってそんなヒマないよ」



『わかってるよ。冗談だって』



そうだよ―



そんなヒマ、ない。








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