Je t'aime?
「えー、よく見えないけど…」
私も、背伸びをして様子を見てみる。
ガミくんと紗江子は、日陰になる席を選んで、向かい合わせに座っている。
ふたりとも、私たちのほうなんか見向きもしないで、楽しそうにしていた。
たしかに、いい雰囲気…。
今、私たちがあそこに入って行ったら、誰が見ても邪魔者でしかないだろうな、と思った。
私はケータイを出して、
【ごゆっくり】
と、紗江子にメールを送って、
「…おみやげ、選びに行こうか」
と、ウジェーヌと目を合わせて微笑んだ。