Je t'aime?




美術館を出た私とウジェーヌは、レストランに寄って、ガミくんたちに声をかけた。



ふたりは仲良く、同じ皿の料理を囲んでいた。



しかも、食後にはパフェを頼んである、と聞いてもいないのに教えてくれた。



…旅は、こんなにも人を開放的にさせるのか…。



これ以上ここにいたら、早くどっか行けって言われそう。



私たちは、とりあえず待ち合わせの時間と場所を決めて、別行動を取ることにした。



外に出ると、来たときよりも陽が高くなっていて、ますます暑さが厳しい。



「暑~い。ウジェーヌ、大丈夫?」



「大丈夫」



とウジェーヌが自慢げにおでこを指差す。



「…ああ、そうだった、ね」



見た目がどうの、なんて言ってられないくらいの暑さ。



せっかくの王子顔が台無しだけど、仕方ないか。




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