Je t'aime?
四人並んでしばらく眺めていると、やがてウジェーヌがカメラを取り出して、写真を撮り始めた。
彼女に写真を撮ってくるって約束した、と言っていたのを思い出す。
私は、なんとなく一歩下がってウジェーヌの後ろ姿を見ていた。
そんな私に気がついて、紗江子が、
「怜奈は写真、いいの?」
と聞いた。
でも私は、首を横に振って、
「いいの。目に焼き付けておくから」
と言った。
そう、と言って紗江子がカメラ片手に去っていった。
その先には、ガミくんが待っている。
「…私の居場所がなくなっちゃうなぁ」
ちょっと切ない気持ちになった。
と、そのとき、私の独り言に気がついたウジェーヌが、後ろを振り向いた。
背後では、太陽の光を反射した湖がキラキラしていて、それはまるでウジェーヌの輝きみたいだった。
私が笑顔になると、ウジェーヌもニコッと笑った。