Je t'aime?
祐太は送迎者用のスペースに停車すると、
「俺、どっかウロついてるから、見送り終わったら電話して」
と言った。
「待っててくれるの?」
てっきり帰りは自力だと思ってた。
「みやげ物屋でも見て、待っててやるよ」
「きゃーやさし~い!ありがとうございます!」
「ちょっと紗江子、うーるーさーい!先に行ってて」
えーなんでー、とかブツブツ言ってる紗江子を追いやって、私は祐太にお礼を言った。
「ありがと、こんなとこまで。待たせちゃうけど、よろしくね」
すると祐太は、照れくさそうに笑って、
「しっかりお別れしてこいよ、大事なトモダチに」
と言って、私の頭をなでた。
「トモダチ」というところを強調していた。