Je t'aime?
…見透かされてるのかな…。
でも、そうだとしても、それも今日で終わり。
「ごめんね、朝からテンション低くて」
私は、なでられた手のぬくもりを感じながら、うつむき加減に謝った。
「いいよ、紗江子ちゃんとのバランスが取れて、ちょうどよかった」
祐太は、苦笑いでそう言った。
「ふふ、それならよかった」
私は顔を上げて、祐太のやさしい笑顔を見て安心した。
「じゃあ、またあとで」
「あとで」
私は祐太に手を振って、紗江子を追いかけた。