Je t'aime?




「祐太さん、彼女がライバルに会いに行くってのに、大人の余裕だね」



「ライバルって…そんなことも言ってたなぁ。まあでも、やっと邪魔者がいなくなるーって、昨日の電話では喜んでたみたい」



「あはは、邪魔者か」



私たちは、空港内を歩きながら、石神家を探していた。



「でも、ほんとにいい彼氏だよね。大事にしなよ」



「うん、そうする」



今回のことで、私は祐太に、いろんな我慢をさせてしまった。



いくら年上だからって、いつまでもこんなに甘えてちゃいけない。



早く、私も大人にならなくちゃ。



そう、もっと成長しなくちゃ。



だから。



だから今は、ウジェーヌに会いに行く。



ちゃんとお別れを言うために。








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