Je t'aime?
「ごめんね、つい盛り上がっちゃって。それで約束、忘れちゃったの」
「やっと認めたか、忘れたって」
ようやく私がきちんと謝って満足したのか、祐太はやっと笑顔を見せた。
それから、
「お腹すいてないんだったら無理に付き合わなくていいよ。デザートとか食べたら?」
と言ってくれたので、私は遠慮なく、カラフルな写真が並ぶスイーツ用のメニューを開いた。
ついつい目がいくのは、やっぱり季節限定スイーツ。
マンゴーのフレッシュジュース、さくらんぼタルト、ブドウのソルベ、メロンゼリー&杏仁豆腐―
スイカゼリー&杏仁豆腐。
スイカ…。
ウジェーヌ、ちゃんと食べられたかな。
あのふたりが平らげてなければいいけど…心配。
「…怜奈?決まった?」
「あ、ごめん、決まったよ」
いけないいけない、ぼんやりしちゃった。
すいませーん、と祐太が店員さんを呼んだ。
「ロコモコひとつ」
祐太が「怜奈は?」と言った。
「えっとね」
私が注文したものは―
「スイカゼリー&杏仁豆腐」