Je t'aime?
☆
ある日の放課後、私たちは学校の中庭にいた。
いつもは体育館のステージで練習をしている合唱部に、音楽室を乗っ取られてしまったのだ。
今日はバスケ部の練習試合があってステージを使えないから、という理由だった。
「まあ、いつも音楽室を使わせてもらえてるっていうのが奇跡なんだし、別にいいけどね」
と紗江子が階段を下りながら言った。
相変わらずガミくんの後ろにはウジェーヌがいる。
彼がいることにもすっかり慣れて、私たちの放課後はいつも四人が当たり前となった。
7月の中庭は、とにかく暑い。
まだ梅雨明けもしていないせいで湿気も多く、ジメジメしているのが肌にまとわりついて、気持ち悪かった。
「あっちー、俺コンビニでアイス買ってくるわ」
「あ、私の分も買ってきて!」
「なにがいい?」
「バニラなら、なんでも!」
ある日の放課後、私たちは学校の中庭にいた。
いつもは体育館のステージで練習をしている合唱部に、音楽室を乗っ取られてしまったのだ。
今日はバスケ部の練習試合があってステージを使えないから、という理由だった。
「まあ、いつも音楽室を使わせてもらえてるっていうのが奇跡なんだし、別にいいけどね」
と紗江子が階段を下りながら言った。
相変わらずガミくんの後ろにはウジェーヌがいる。
彼がいることにもすっかり慣れて、私たちの放課後はいつも四人が当たり前となった。
7月の中庭は、とにかく暑い。
まだ梅雨明けもしていないせいで湿気も多く、ジメジメしているのが肌にまとわりついて、気持ち悪かった。
「あっちー、俺コンビニでアイス買ってくるわ」
「あ、私の分も買ってきて!」
「なにがいい?」
「バニラなら、なんでも!」