Je t'aime?
女子高生たちは、ウジェーヌを見てコソコソ楽しそうに話している。
カウンターで商品を受け取って席に戻る人も、必ずといっていいほど、こちらをチラリと見ていく。
私は、こんなところじゃ居づらいかな、と心配になった。
でも当のウジェーヌは、そ知らぬ顔で汗をタオルで拭いている。
注目されるのにも、慣れっこなのかもしれない。
そんなことを考えながら、待つこと数秒。
「お、紗江子が手振ってる」
ガミくんの視線を追うと、紗江子が「おーい」と私たちを呼んでいた。
人を掻き分け、紗江子のほうへと向かう間も、ずっとウジェーヌは注目されていた。
「ちょうど空いたよ、四人分」
「ありがとう~、やっと座れるね!」
と、私が言うが早いか、ガミくんとウジェーヌは、もう椅子にどっかり座っていた。