手紙
授業中、ずっと考えてた。
花音はいきなり聞いてきた。
ってか、もうあたしの気持ちを知っていた。
でも、真剣な表情とかじゃなくて、普通の会話みたいな。
笑顔で聞いてきた。
……ってことは、もしかして花音は別に翼くんのこと……。
「やっぱりね」
「……い、いつから気付いてたの……?」
「いつからっていうか……予感がしてた。ほら、あたしとの時、翼に慰められてたんでしょ?あのあと、こりゃ落ちるなって思ってたら、案の定落ちた」
……あたしが自分で気付いたのは初めて委員会に二人で行った時。
その前から予感がしてたって……。
「だからほら、映画のチケット役に立ったでしょ?」
……映画のチケット……?
「まさか、はじめから……」
「何のこと?」
花音はにっこり笑う。