手紙


すごく後悔していた。

でも、後悔しても先には進めないし、会えない時は会えない。


進むには、吹っ切れるしかなかった。


結局、高校に来ても実際には会ってない。

でも、手紙という形で再び話していたんだ……。


あの、柚縷ちゃんと……。


「会ってって言ったら、どうする?」


……会う?

あたしが、柚縷ちゃんと……?


「……会えるの……?」

「会えるよ。会うの、拒否する……?」


答えは決まっている。

なんのために今まで手紙をしていたの?

探し出すためじゃない。


「……するわけないよ」


拒否なんか、するわけない。
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