手紙
覚えがあった。
よく柚縷ちゃんと遊んでたから。
「その葵です。お久しぶりに柚縷ちゃんに会いに来ました」
やっと柚縷ちゃんに会えるんだと思ったら、すごく嬉しくなってきた。
大好きだった柚縷ちゃん。
もう会えないと思ってた。
でも、もうこんなにも近くにいる。
「あがって、柚縷にその笑顔をみせてあげてちょうだい」
お母さまに案内されて、ある一つのドアの前まで来た。
「ここよ」
この向こうに、柚縷ちゃんがいる。
緊張する。
五年半ぶりの、再開。
ガチャ...