手紙


「あたし、思うんだ。手紙をしていた間の柚縷ちゃんは、あたしに会うために生きてきたんじゃない?」

「……そうだね」

「だったらそれも、一つの未来のためだったんだよ。その間のあたしは、柚縷ちゃんを探すため。細かく探せば理由は無限大だけど、やっぱり全ては未来の為だと思う」


それは、あたしがいつの間にか導き出した答え。


いつなんて覚えてない。

でも、自分の中でスッキリした答えを見つけたんだ。


だって、未来がなくちゃ過去は作れないじゃない?

この瞬間だって、未来が今になって過去になる。


未来が全てを作り出している。


「一緒に未来を楽しもう?」


また一緒の時間を楽しもう。
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