手紙
「高校も、二人と同じところに行こうとしてたんだ。公開授業も一緒に行った」
……あれ?
公開授業って……柚縷ちゃん、もしかして高校上がる少し前までは歩けてたの……?
だって、今は高校行ってないよね……?
毎日ベット暮らしで……。
「その公開授業に、葵ちゃんいたでしょ?」
「……うん、今の学校の公開授業には参加してたよ」
「その時、ほんの一瞬だったんだけど、葵ちゃんを見たんだ」
……あたしを、見た……?
公開授業のあの空間に、柚縷ちゃんがいたの……?
「その後は探しても見つからなかったんだけど、この学校に行けば葵ちゃんにまた会えるかもしれないって思ったんだ。そこで入学を決意したんだけど……」
言葉がつまってる……なんとなく、予想がつく。
「その帰りに、事故にあったんだ」
予想は当たった。