手紙
「……ご、ごめんなさい。あの、さっき花音に言われて知ったんだけど、小学校三年までは遊んでたって……でも自分の中の記憶には……」
ごめんなさい!!
本当に完全に忘れてます!!
「……そっか、よかった」
……なんで?
なんで忘れられて安心してるの?
あたしの頭の上にはたくさんのハテナが浮かぶ。
「なに……」
「高校になってから同じクラスになれたのに、無視されてるかと思ってた」
「無視……?」
「でも、柚縷のこと知ってたから、自分から話すなら柚縷に気付いた後の方がいいかと思って……」
柚縷ちゃんのことって……もしかして?
「手紙のこと……知ってたの?」
彼は首を縦に振った。