手紙
“しゅうー!しゅうもこっち来いよ!”
“……うん!”
今まで本を読んでいたしゅうちゃんは、やわらかい微笑みを見せて、あたしたちのところへ駆け寄ってきた。
「……見つけた……」
見つけたよ、しゅうちゃん。
この、いつも読書してたしゅうちゃんが秀平くんだったんだね。
「なにを見つけた?」
「ん?秀平くんからの課題」
秀平くんとの思い出。
しゅうちゃんと呼んでいた頃の思い出。
彼は、ここにいたんだね。
ここに来て、よかった。
ここにまた来れて、よかった。
思い出が、より鮮明に蘇ってきた……。