手紙


「柚縷、花音ちゃんよ」

「花音!?」

「あれ?葵?」


なんと引きずられなきゃ来ないはずの花音が一人でここへ来た!!

一体何が起こるのか……?


「なに翼、あたしがここにいちゃ悪い?」

「……別に」

「どんだけ驚いてんの……ねぇ今日クリスマスなんだけど」

「……クリスマスだね」

「デートとか行かないの?」

「え?行くよ」

「行くの!?」


シーンと静まるその場の空気……冷たい……。


「ちょっと、アンタの彼女は知らなかったみたいだけど?」

「だって、柚縷ちゃんの家に行こうって言っただけだったし……」

「え?早めに切り上げて連れ出そうかと思って」


連れ出すって……。
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