手紙
「……今の……秀平くん……?」
そこには、いつも静かな秀平くんがクールにバスケをしていた。
……秀平くんがバスケ……?
「秀平くんて運動部に入ってたんだ!?」
「え?う、うん。彼はすごいよ。先輩から期待されてるもん。部長候補だよ」
そ、そんなにすごかったの!?
あたしは驚かずにはいられなかった。
あ、もしかして、朝教室で見なかったのは影が薄いんじゃなくて、本当にいなかったの!?
朝練に出てたからだったんだ……?
その時、ふと秀平くんと目が合ってしまった。
そして、なぜかこっちに来る……。
え!?
こっちに来る!?
どうすればいいの!?
それであたしの目の前まで来た。
「葵ちゃん、おはよう」
「お、おはよう……」