手紙
チャイムが鳴ったので、あたし達は二人揃って教室に向かった。
教室に入ってすぐに、花音が話しかけてきた。
「葵、どうだった?翼に変なことされてない?首は死守できた?」
「……え?」
ごまかしたつもりだったけど、たぶん顔に出ていたんだと思う。
「……翼、後でズラかしな」
花音の眼がイッちゃってる!!
「ブラウンしかないけどね」
ってか、そっちのズラじゃない!!
絶対違う!!
……ってか、なんで持ってるの……?
翼が不思議でしょうがない今日この頃の葵です。
「葵、後でゆっくり話そうね」
誕生日に怖くなる花音もちょっぴり不思議な、バレンタインでした。