手紙
「頑張れ花音」
「当たり前!あたしはあきらめが悪いからね」
雪の降る春間際、花音の恋にも早く春が来ないかな……なんて思ってしまう今日でした。
「あ!写メ送られてきたよ」
嬉しそうな花音。
それは柚縷ちゃんの部屋の窓から見える景色と同じ風景に、白い雪がふわふわと舞っている様子。
毎日が変わらないなんて嘘。
一日一日はいつも変わっていて、絶対に同じ日なんて訪れない。
柚縷ちゃんも今、それを思っていてくれると嬉しいな。
その時、あたしのケータイにもメールが来た。
「……え」
柚縷ちゃん、今はちょっとタイミングが悪い気がするよ。
だって、花音がいるのにあたしにメールって……。
「え?誰から?」
そうとも知らずに横からにゅっと出てケータイの画面をのぞいてくる花音。