手紙
その時、あたしのケータイにメールが入った。
「あ、メールだ」
「え?翼だったりして」
「まさか、今回までなんてー……」
翼だった。
「その顔は、本当に翼だった?」
「……うん」
『屋上来れる?』
翼……なんで翼は二人になろうとするのだろう?
それが不安でしょうがない。
別に二人になりたくないとかじゃないんだよ?
ただ、バレンタインのときだって、二人になって……。
あーもう顔赤くなっちゃうじゃない!!
「葵」
「なに?」
「行ってらっしゃい」