手紙


「それって花音ちゃんも音に気付かないで外に出たってことでしょ」

「しょうがないじゃん、必死だったんだから」

「必死?」

「……青空を見て頭冷やそうとしたら、雨によって冷やされた」


……ぷっ


「あ、今笑った?」

「笑ってないよ」

「思いっきり笑ってるから!!」


なんだろう。


花音ちゃんを見て話したら、スゴく安心してる自分がいる。

一緒に笑って、この感覚を大切にしたいって思える。


「やっぱり葵はいいなぁ」

「……なに?」

「葵と一緒にいるのが一番楽しい」


花音ちゃんも、そう思ってくれてたんだ……?

本当だったよ、翼くん。
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