手紙


「あ、葵ちゃん。終わったの?」

「うん……心配かけてごめんね」

「話ができたならよかったよ」


あのあと、准は「今すぐ謝ってくる」って言って走っていってしまった。

行き先はきっと泰斗くんの所。

本当に変わったな……って思った。


「翼くん」

「なに?」

「あたし、頑張っちゃうから」

「なにを?」

「な〜いしょっ!」


あたし、頑張って翼くんを振り向かせるからね。


「あ、そうだ、葵」

「……え?」


……あおいって……。


「って、呼んでいい?」


……へ?
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