第二ボタンと春の風


私の班は、

私、

ももちゃんこと池田百花、

「あっいざわ」って騒いでた福島佑、

……それから、


「相沢いそがしいなぁ。
代表やったりなんだりって」

「まぁね、偉いから!」

「自分で言わないっしょ、普通!」


……石井。




ばかみたい。

「好き」をやめるって、

……こんなことしてたら無理だよ!



「じゃあハイ、
修学旅行はいつでしょうか」

「ハイハイ!」

「福島」

「5月7日から9日!」

「せいかーい」


あと1ヶ月ない。





みんなそれぞれああだこうだと話をしている。
そんな中、ももちゃんが亜紀ちゃん、と呼んだ。


「ん?」

「2日目って私服なんだよね?」

「そうそう!
ただしスカートと華美な服装は禁止、
だってさ。
華美って、ねーばかばかしい」

「カビ?」

「ばか福島、華、美!
派手ってこと」

「赤はダメなの?」

「え、ダメじゃないよ別に」

「だって派手じゃん!」

「佑、
多分なんでも大丈夫だよ。
先生たち、適当にかわせるっしょ?」

「余裕!」


福島がケタケタ笑っていたら、
勝野に相沢班うっせーと注意された。


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