第二ボタンと春の風



死ぬかと思った。

心臓が破裂するかと思った。



「………はぁぁぁあ!?
なんなのそれ!」

「ばっばか!
声がでかいってば!」


安藤が声を張り上げたから、
スタバ中が私たちを見ていた。

は……恥ずすぎる!


いきり立つ安藤を
なんとかなだめて座らせる。


「バカ亜紀!
なんでもっと 早 く に !
教えてくれなかったの!?」

「だ、だだだってぇ……!」

「メールとか電話とかあるじゃん!」

「メールまだらっこしいし……
電話なんかして家族に聞かれたら!」

「もう!」



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