第二ボタンと春の風
「と、とりあえず移動しよ!
ねっ?」
これ以上スタバになんて居られないよう!
土曜日、
私と安藤はちょっと遠出をしてショッピングモール[nanako]に来ていた。
休日のnanakoはカップルであふれ返っていて、若干のいづらさを感じる。
ただでさえ中学生はウクんだもん。
行き交うお姉さんたちはみんなスタイルいいし、茶髪や巻髪が似合ってる。
かわいいなぁ……。
「ちょっと亜紀、聞いてる?」
「えっ」
「だからー、なんて答えたの!?」
「な、なんにも……」
「はあ!?」
安藤は信じられない!って感じの顔で私を見た。