第二ボタンと春の風
「なんでよ!
私も好きだよとかなんかないの!?」
「だっ……
『もし俺が』って言ってんだよ?
もし、だよ?
仮定だよ?」
「そんなもん、
告られたのと同じだっつーの!」
……だって………。
「そのあとどうしたの」
「べつに……
石井が『なんてな』って言うから笑っといた」
「わ・ら・う・な・!」
安藤に耳を引っ張られた。
笑うしかなかったんだよー……
だってどうしたらよかったの?
あんなのはじめてなんだから仕方ないじゃんか!
……とか、開き直ってみたりして。