第二ボタンと春の風
「もうくっついちゃえよ……」
「話が別!」
私はあわてて手を振った。
安藤はハイハイと適当に手を振り、
とりあえずメンズショップにでもいこうかと笑った。
途中、
タピオカバーでタピオカキャラメルミルクティーを買って、
飲みながら歩いた。
「ところで、なに買うつもり?」
「んー……
なにがいいと思う?」
「亜紀が選ばなきゃ意味ないでしょ」
「そ、そうかな……」
テキィちゃんのストラップもらったから、
送ってもらってばっかりだから、
誕生日だから。
理由を付けて、
石井になにかあげたかった。