第二ボタンと春の風
気づけば修学旅行から帰って来ていた。
どうやってあれからの時間を過ごしていたのか、変なんだ、思い出せないの。
浮かんで消えてを繰り返す、
麻衣の顔、
石井の顔、
『付き合ってねーし』
『圭って呼んでほしいって』
『忘れて』
『ばかだなぁ相沢』
『もしオレがお前を好きだっていったら、お前どうする?』
どうする?……じゃないよ。
うれしいよ、泣くよ。
……私も好きなんだけど、
どうしたらいいの?
好きなんだよ。