No Mobile No Life
もう今は、母だけではない。


ダイトにも、私のメールアドレスを教えた。


そのため、ダイトからメールがきているかも知れない。


そう思った。


そうやって、少し期待してしまっていたんだ。


その証拠に、私は高校へ来るまでのバスの車内でも、携帯電話を気にしていた。


ダイトからメールがこないかと思って、携帯電話のディスプレイを、チラチラと何度も見てしまっていたんだ。


何だか、私は携帯電話を手にした事によって、生活が一変した様な気がする。


携帯電話を入手する前は、それがないのが当たり前の生活だった。


しかし、今は違う。


今の私は、携帯電話がないと生きていけない。
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