No Mobile No Life
その直後、すぐに私は机の中から携帯電話を取り出す。


担任の先生は、朝のホームルームを始めている。


しかし、それを私は聞く気などない。


携帯電話のディスプレイだけ見詰める。


本当は、先生の話を聞かなければいけない。


そう分かっている。


しかし、携帯電話を弄っていないと憂鬱になる。


それに、授業中には弄っていない。


弄りたいけど、それを我慢している。


その分だけ、少しはマシだと思ってしまう。


結局は、五十歩百歩。


大した変わりないというのに。
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