No Mobile No Life
そんな私の想いは、そう簡単には届かないらしい。


一向に、携帯電話が鳴る気配はない。


部屋の中が、スゴく静かだ。


そして、それは部屋の外へ耳を澄ませても同じ。


両親は、今日も仕事なんだ。


要するに、家の中にいるのは、今は私一人。


そう思うと、何だか余計に淋しくなった。


今日も、多くの人々は、誰かと一緒にいるだろう。


そして、音のある空間で過ごしていると思う。


しかし、私は一人。


静寂に支配された空間に、存在している。


何だか、私一人だけ世の中から切り離された様に感じた。
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