No Mobile No Life
そう思って、私は途方に暮れていた。


目尻に、涙すら浮かんできた。


淋しくて、泣く事なんてあるんだ。


その様な事は、自分には無縁だと思っていた。


しかし、実際に今の私は、泣いている。


人生、何があるか分からない。


この言葉は、やはり本当みたいだ。


私、こんなに淋しがりだったんだ。


ずっと、知らなかった。


それに、淋しくて涙が出る事も知らなかった。


ダイトと出逢って、初めて知ったんだ。


胸が張り裂けそうなくらい、苦しい事なんて知りたくなかった。
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