空
「べ、別になんにもないよっ!!」
少し動揺しながら言った。
「嘘だろ。別に隠さなくたっていいんだぜ?」
「山本・・・。」
山本が優しく言ってくれたことで、また泣き出しそうになった。
「まぁ、ちょっと友達と喧嘩して・・・。」
「まじで?!仲直りしたのか?]
「うん、さっき。」
「そっかー。よかったな!」
(何で心配するの・・・?)
「うん!!」
美桜は心の中で戸惑いながら、愛想笑いで返した。
「じゃ、またあ・・・あ!そーだ。」
山本は自分の席に帰ろうとしたが、くるりと振り向いて、またこっちに向かってきた。
「どうしたの?」
美桜が不思議そうに尋ねた。