空
「うわっ、山本の家広っ!!」
美桜が言った様に、山本の家はお屋敷並みの広さだった。
「別に広くなんかないだろ。」
「山本の家ってなんかやってる??」
「あぁ。元うどん家だったけど、今は日本料理も出してんだ。所謂、料亭ってヤツ?」
山本が淡々と言った。
「うどん家って・・・でかくない?」
うどん家にしては、でか過ぎる家だった。
「だな。なんでだろ・・・。」
山本にも、その疑問は分からなかったようだ。
「もしかして、山本ここで働いてる?」
「働いてるっていうか、手伝いしてるだけだよ。」
「へぇー!!弟君も?」
「弟・・・優希は、まだ手伝ってないな。」
「何年生?」
「小学3年生。・・・っとそろそろ中、入るか。」
山本が言った。
「う、うん。」
美桜は入ることに少し、緊張した。