その後も2人は、甲子園の話をしたり野球雑誌を山本が指差して説明したりした。

「悪い。優希見てくるわ。」

「うん。」

山本はそう言って部屋を出て、1階へと降りて行った。

「暇だなー。・・・野球雑誌でも読もう。」

美桜は、本棚の方にあるまだ読んでいない野球雑誌を取ろうと立ちあがった。

「んー、これ読んでないかな?」

ひとつの本を取った。すると何かがヒラリと落ちてきた。

「ん?なにか・・・。」

それは一枚の写真だった。その写真には、綺麗な女の人が写っていた。

「誰?「お待たせー!優希、勉強して・・・。どうした?」

「ううん!なんでもないよ。読んでない雑誌見ようかなと思っただけ。」

美桜は写真を雑誌の間に挟んで隠した。

「・・・見た?」

「(ドキッ)なにを?」

「なんでもないよ!!ところで、時間大丈夫?」

山本が時計を指差して言った。時計の針はもうすぐ夜の7時を示していた。

「やば!!親に怒られる!!」

「送って行くよ。玄関に先に行っといてくれる?」

「うん。」

美桜は、部屋を出て玄関に行った。




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