空
「・・・藤、伊藤!!」
「へ?な、なに?」
美桜は驚いたように言った。
「伊藤、さっきから上の空だけど、大丈夫か?」
「う、うん。平気平気!!」
山本を心配させないように笑顔で言った。
その後は美桜の家まで無言で帰って行った。
美桜の家の前に着いた時に、山本が口を開いた。
「伊藤、また遊ぼうな。」
「うん、ばいばい。」
美桜は玄関の前の戸を開けたが、山本に呼び止められた。
「伊藤、待って。」
「ん・・・。っ!!」
山本は美桜にキスをした。
「じゃあ、また学校でな。」
そう言って、山本は去って行ってしまった。