空
「美桜、おかえり。」
美桜の母が言った。
「ただいま。」
美桜はそう言ってすぐ自分の部屋へ入ってしまった。
「はぁー。」
ベッドに勢いよく飛び込んだ。
「山本にキスされた・・・。しかも、あの女の人誰・・・?」
天井を眺めながら呟いた。
「分かんないよ・・・。」
美桜は消え入りそうな声で言った。
「美桜、ご飯出来たって。」
隼人が部屋の扉の前で言った。
「分かった。」
部屋着に着替えて扉を開けたら、下に行ったと思った隼人が横の立っていた。
「美桜、大丈夫か?」
「なにが?大丈夫だよ。隼兄、ありがとね。」
笑顔で返して、1階へ降りて行った。
「・・・美桜、最近可愛くなってないか・・・?」
2階にいる隼人は密かに思っていた。