ナツの誘惑


篤志と二人でいる時は

何も知らない無垢な彼女



でもオレの前にくると




「緒斗くん」




那都は男を誘う色気を見せてくる

何気にオレの腕に触れ、息がかかるほど近くで名前を呼ぶ




「なんかね…、私最近不安なんだ。もう付き合って1ヶ月経つのに、篤志ってばキスもしてくれないんだよ?私のことそんなに好きじゃないのかなぁって……」


「そう…」




大事にしたい

そう言ってた真面目でオクテの篤志にしてみれば、別に普通なことだと思った

でも那都にしてみれば




「…どうしよう。ねぇ、どうしたらいいかな、緒斗くん……」




何もしてきてくれない篤志は

「不安」なんじゃなくて

「不満」な様子だった




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