ねぇ、好き?
side 真結
学校の門を出ると、あたしはキョロキョロと辺りを見回す。
そして見つけた彼は、いつもの場所に立っていた。
「悠ちゃんっ」
『真結』
あたしの声に気づくと、彼は携帯を見ていた顔を上げ、優しく微笑んだ。
そんな表情にキュンとしながら、あたしは彼の元に駆け寄る。
『おかえり、真結』
「ただいま!あ、悠ちゃんもおかえりっ」
『ただいま』
あたし(15歳/高1)と、悠ちゃん(14歳/中3)は、少し前まで幼なじみだった。