君色の空
家庭の事情
「三船、進路調査票、今日は書いてきたんだろうな?」
私の顔を見るなり、進路指導の石井センセイが、『おはよう』も言わずに、睨みを利かせて聞いてきた。
「すいません。忘れてきました…」
またひとつ、ウソをついた。
「またあ!?
お前、家のことも大変だろうけど…。
もう少し…」
「明日は必ず、持ってきますから」
石井センセイの言葉を遮って、そう答えると、教室に向かってスタスタと歩き出した。
私の顔を見るなり、進路指導の石井センセイが、『おはよう』も言わずに、睨みを利かせて聞いてきた。
「すいません。忘れてきました…」
またひとつ、ウソをついた。
「またあ!?
お前、家のことも大変だろうけど…。
もう少し…」
「明日は必ず、持ってきますから」
石井センセイの言葉を遮って、そう答えると、教室に向かってスタスタと歩き出した。